第38回美人画研究会・活動報告
- 4月14日
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2026年4月12日(日)江東区森下文化センターにて第38回の美人画研究会を開催いたしました。テーマは「現在のAIが対応できることとまだ対応できないこと」で、前半の研究発表は松永伸子の「AIを利用した美人画の作り方」と斎藤忍先生の「画像生成AIは印象派以降の絵画の生成は苦手」の2題でした。 私(松永)の発表では、①プロンプトを入れるだけで作れる美人画、②美人画の雰囲気や状況を細かく指示したプロンプトの入力で作れる美人画、③その美人画を「ルノワール風の油絵にして」や「色や雰囲気を変えてクリムト風にして」「竹久夢二の版画風に」など変化させて作れる美人画をお見せしました。使用した生成AIはChat GPTです。チャッピーは1分以内に好みの美人画をかなりの完成度で作成してくれます。しかしそれでは自分で描いたことにならないため、自分で下書きを描いたものを何度も手直ししながら変化させていく方法をいくつかご紹介しました。
AIが作成した美人画に満足したとしても、その画像はやはり自分の作品と言い切れない不満感が残ります。最終的に自分の手を動かして描くことで初めて、AIをただのお手本、協力者にできます。こんな便利な協力者を利用しない手はないだろうというのが現在の私の感想です。
2題めの斎藤先生の発表は、4種類の生成AIに同じプロンプトを入れて作らせた美人画を比較するものでした。印象派以降の画家15名(19世紀のセザンヌ、ルノワールから20世紀のミロやダリまで)を選び、Chat GPT、Grok、Gemini、Copilotの4種のAIに「~風の美人画を作って」というプロンプトを入れて作らせた画像をお見せいただきました。
比較すると、Grokが一番画家のイメージに近い美人画を作れているようで、Geminiは4種の中では一番下手なようでした。また、ネット上に多く材料のあるルノワールなどの美しい絵画の生成はAIも得意ですが、キュビズムやシュールレアリズム等の作家の絵画はネット上の素材が少ないためか、現段階では生成することが苦手のようでした。
昨年はまだできていなかったことが今年は格段に進歩しているAIですから、おそらく現在苦手なことも驚異的なスピードで習得していくことでしょう。しかし、「AIの作るものは同じパターンの繰り返しが多く、見ていて飽きる」という斎藤先生の言葉が実感できるご発表でした。
後半は「母なるものをイメージする美人画を描く」というテーマで、6名のメンバーたちが自分のイメージする美人画を描いて持ち寄りました。母なるものというと、やはり母性、聖母というところでしょうか。
城戸崎雅崇さんはお好きな画家・ボッチチェリの『石榴の聖母』を選んで、マリアと周辺を模写されました。私(松永)は自分の母親の優しく柔和な顔と、母親になった娘が子供たちを抱き寄せる慈愛に満ちた表情を描きました。斎藤先生はマリエッタ・ストロッチの石膏像に聖母的なイメージを感じてデッサンし、東観崎繚さんはパブロ・ピカソが愛人マリーテレーズ・ウォルターをモデルにしたル・レーヴ(夢)という作品の曲線を母なるものとイメージして、丸みがテーマの作品を描きました。河合直樹さんは、聖母マリアの青い衣服の色と百合の花の白をイメージし、青いドレスの母親が白いカラーの花を手に持ち、鏡に映った我が子の姿を見ている優しい表情を描きました。
そこに描かれた絵は目を伏せたものが多く、下を向いていることにより口角が上がり、一層優しい表情になっているという感想もいただきました。
多くが母の優しさや丸みを表現しているのに対し、宇田川のり子さんは徳川秀頼の母、淀君を大河ドラマで演じた北川景子さんをキリっとした表情で描かれました。息子を守るためにあえて悪女となった強い母をテーマにされたそうで、とても興味深かったです。
今回の研究会には、顔学会に最近入会された方やニューズレターの編集委員になられた会員の方々もご参加くださり、和気藹々と楽しく意見交換ができました。
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高松さん、先日は美人画研究会にご参加くださりありがとうございました! そして「編集委員の独り言」のコラムに大変興味深い内容の記事を執筆していただきましたこと、感謝いたします。「母なるもの」を美化してしまう美人画ですが、実際の母との乖離は確かにありますよね。自分自身を振り返っても、その通りです。 でも「美人画」は美しい部分に着目して描かれているもの、というスタンスでいればよいのかな。 強さの中にも厳しさの中にも、尊い美がある!と思っていただけると、腑に落ちるかも。😆
栗田さん、このたびはご参加いただきありがとうございました。 感想も執筆いただき、研究会の雰囲気がや様子が読んでくださった方に良く伝わると思います!
開催から1ヶ月以上経ってしまいましたが、初めて参加させて頂いた経緯と感想をコメントに載せさせて頂きます。
『美人画研究会』というなかなかの強ワードに尻込みしておりましたところ、今回ニューズレターの編集員になったのをきっかけにお誘い頂き参加して参りました。
知らない街で、知らない方々と(結局は、お知り合いがいらっしゃって一安心)一体何をするのか…ドキドキしながら森下文化センターに向かいました。
内容は活動報告にある通りなのですが、絵画の分野に触れる事のない生活をしている私からしますと、空気遠近法?キュピズム??など、知らないのか忘れてしまったのかの単語が多く、携帯で調べながら聴いていた為大忙しでした。
松永先生と斉藤先生のご発表が非常に興味深く、なるほど今までは生成AIで作成した画像を見てGemini使ったな?など思うのみでしたが、こういった分析方法があるのか!と、正に目からウロコでした。生成AIは日々進歩していますが、その人の雰囲気や話し方などの特徴を踏まえて描く「似顔絵」や、アシンメトリーな絵はAIではつくれないというお話も印象的でした。反面、警察の似顔絵はAIに取って変わられるのが早かったというお話も別の場で伺いまして、なるほどなるほどと思ったのは今週のお話です。
次のテーマは「母なるもの」です。まず驚いたのは、皆さまご自分の絵をお持ちではないですか!確かに開催案内に書かれていましたが、顔学会とはこういうものか!!と感銘を受けました。。。
その中で印象的だったのが、やはり「人は下を向くと口角が下がる為、優しく見える」というコメントでした。そう言われてみれば、顎を上げている人は高圧的で怒っているように感じます。自分の視野の狭さに驚きました。
顔学会は、ほんとうに色々な分野の方々がいらっしゃって、こういった活動に参加する事で実際にお話しして気付く事がたくさんあります。
今後もたくさんの気づきを求めて、イベントに参加させて頂きたいと思います。
長文失礼致しました!