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第39回、40回美人画研究会報告

  • 7月29日
  • 読了時間: 3分

 第39回美人画研究会を本年(2026年)5月23日(土)に開催し、第40回美人画研究会を7月5日(日)に開催いたしました。

 今年は浮世絵美人画で有名な喜多川歌麿の没後220年に当たります。昨年の大河ドラマ「べらぼう」において、版元の蔦谷重三郎とともに活躍した歌麿が取り上げられ、その美人画に注目が集まりました。そこで、第39回美人画研究会では歌麿に関するレクチャーに加え、大首絵をはじめとする歌麿の浮世絵の鑑賞会、浮世絵の顔に目鼻口眉毛をマグネットで貼りつける「浮世絵福笑い」を行いました。

 その際に、顔学会会員の東観崎繚氏に畑江氏が寄贈いただいた「歌麿の大判浮世絵の複製プリント」約30枚を展示し、参加者は美しい印刷物を間近で鑑賞しました。畑江氏はそれぞれの歌麿美人画について解説され、参加者がどの作品を気に入ったのかを問い、対話形式で楽しく語り合いました。歌麿の大首絵は背景が雲母摺り(きらずり)や黄潰しなどの大判版画ですが、ただ美しく描かれているだけではなく性格や感情、職業なども読み取れるように描かれているため、自分がどの作品に心惹かれたのかを考えながら鑑賞することは、とても興味深い体験でした。

 後半の浮世絵福笑いは、顔学会の松永伸子が以前「顔学25周年シンポジウム」の際に作成したものを使用しました。25周年の際はコロナ禍のためにZOOMを使用して行いましたが、参加者に実際に手に取って顔を作成してもらうことができました。ベースとなる浮世絵美人の顔に好きなパーツを選んで並べ、自分好みの顔を作成する遊びですが、参加者の皆さんは楽しみながら思い思いの顔を作りました。ほんの少しパーツを動かしてバランスや角度を整えるだけで、劇的に顔が変化することに驚いていました。

 7月の第40回美人画研究会では、喜多川歌麿が江戸時代寛政期に描いた《當時三美人》にあやかり、「現代・令和の当時三美人」をテーマにいたしました。クリエイティブ会のクリエイターたちが、それぞれ自分の推しの美人三人を大判浮世絵とほぼ同じサイズ(B4サイズ)に同じような配置で描き、何故その3人を選んだのか、何を表現しようとしたのか、などをスライドなども使用してプレゼンしました。クリエイターの城戸崎雅崇さん、東観崎繚さん、宇田川のり子さん、斎藤忍さん、松永伸子、に加え、今回初参加の似顔絵師の金井香澄さんが発表くださいました。当日不参加の井手晴海さんと河合直樹さんの作品も加わり、様々な現代の三美人ができあがりました。

 また、能面作家の麻生りり子さんが「近未来の三美人」として、ご自身が制作された新感覚の能面を歌麿の《當時三美人》の配置に並べ、AIに画像化させたプリント作品を展示くださいました。

 最後に畑江麻里氏に歌麿の《當時三美人》について解説いただき、第40回の美人画研究会を和やかに終了いたしました。

 今回はAI を利用した作品も多数登場し、手描きの美人画、似顔絵イラスト、AI彩画などバラエティに富んだ作品が集まり、美人画の幅が広がっていることを実感いたしました。

(松永伸子 記)


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